コラム法

バランスのいい考え方を
身に付けましょう

私たちの気持ちや行動は、その時に頭に浮かんだ「考え」(自動思考)によって影響されます。 考え方のバランスをとる方法に、コラム法があります。ここで、その方法について説明することにします。 私たちの気持ちや行動は、その時に頭に浮かんだ「考え」(認知)によって影響されます。 つらい出来事があったとき、次のようなコラムを使って考えを整理していくことで、気分を改善し、対応策(これからの プラン)を考えることに役立ちます。

STEP1:状況を書き出しましょう

最近、つらい気持ちになったときの具体的な出来事を書きます。

※ある特定の出来事、5W1H(誰と、どこで、なにを、なぜ、どのように)を心掛けてください。

入力欄:

STEP2:気分を理解しましょう

気分とは一言で表現できるものです。

一言で表現してみましょう

次の図から選んでみても良いでしょう。

- 気分の一覧表 -
憂鬱 不安 怒り 罪悪感
悲しい 困惑 興奮 おびえ
心配 誇り 無我夢中 パニック
神経質 うんざり 傷ついた 快い
激怒 怖い 楽しい 焦り
いらだち 不満 失望
安心 屈辱感 愛情
- 感情レベル -
0 25 50 75 100
全くない 少し 中くらい かなり 最大

気分を選択してください:

程度を選択してください:

感情の度合:

STEP3:自動思考を見つけましょう

自分自身に対して、次のような質問をしてみましょう;

「その時どんなことが頭に浮かびましたか?」

例えば...

・自分のこと

・誰か他の人のこと

・今後のなりゆき

記憶を遡り、自由に書いてみましょう。

入力欄:

思考の度合:

STEP4:”ホットな思考”を見つけましょう。

上で上げた自動思考のうち、その時の気分を最もよく説明する考えを、”ホットな思考”と呼びます。

ホットな思考に○をつけておきましょう。

STEP3で入力した自動思考:

入力結果

思考の度合:

STEP5:バランス思考に切り替えましょう

バランスのある考え方には、

以下の3つのアプローチがあります。

1.事実にもとづいて考える

2.「認知のかたよりに注目する」

3.視点を変えてみる

の3つです。順に解説します

1.事実にもとづいて考える

そう考える理由(根拠)と反対の根拠(反証)を考えてみます。

- 【根拠】 そのように考える理由 -

根拠はどのように見つけたらいいのでしょう?まず、自動思考を裏付ける客観的な事実だけを書きます。"きっと〜だろう””は「想像」にすぎないため、事実だけ書くように心掛けましょう。

入力欄:

思考の度合:

- 【反証】 反対の根拠 -

次に反対の根拠を探してみましょう。最良のシナリオと最悪のシナリオを想像してみて、現実的なシナリオを考えてもよいでしょう。

入力欄:

思考の度合:

2.「認知のかたよりに注目する」

私たちはしばしば、「認知のかたより(認知のアンバランス)」と呼ばれる、非機能的な考え方のパターンに陥っています。これは、多くの人が共通して持っているものですが、うつ状態だと特に顕著になることが多いのです。

- 認知のかたよりの例 -

①感情的決めつけ

証拠もないのにネガティブな結論を引き出しやすいこと。「〇〇に違いない」と思い込むこと

②選択的注目(心の色眼鏡)

良いこともたくさん起こっているのに、ささいなネガティブなことに注意が向く

③過度の一般化

わずかな出来事から広範囲のことを結論づけてしまう

④選拡大解釈と過小評価

自分がしてしまった失敗など、都合の悪いことは大きく、反対によくできていることは小さく考える

⑤事故非難(個人化)

本来自分に関係のない出来事まで自分のせいに考えたり、原因を必要以上に自分に関連づけて、自分を責める

⑥”0か100か”思考(白黒思考・完璧主義)

白黒つけないと気がすまない、非効率なまで完璧を求める

⑦自分で実現してしまう予言

否定的な予測をして行動を制限し、その結果失敗する。そうして、否定的な予測をますます信じ込むという悪循環

3.視点を変えてみる

バランス思考を導き出す3番目の方法は、視点を変えることです。次のように、自分に問いかけてみて、「自動思考」をもう一度考え直してみましょう。

・家族や友人が同じような考えをしていたら、どのようなアドバイスをするだろう?

・他の人(〇〇さん)がここにいたなら、どうアドバイスしてくれるだろう?

・他の人(〇〇さん)なら、他の見方をしないだろうか?

・元気な時だったら、違う見方をしないだろうか?

・以前、同じような経験はなかったか?その時どう対処しただろう?

・自分ではどうしようもない事で、自分を責めていないだろうか?

・自分が今悩んでいることの「意味」を考えることも時に役に立ちます

「なんのためにこれをやるのだろうか?」・・・最終的な目的

「自分はどんなことを心配しているのだろう?」・・・心配する結果

などを検討してみましょう。

バランスのある考え方のイメージが何となく掴めてきましたでしょうか?

- 【適応思考】バランス思考 -

最後にバランス思考を実践しましょう。根拠と反証を”しかし・・・”でつないでみて、適応思考(バランス思考)を考えて見ましょう。

入力欄:

思考の度合:

STEP6:気分の変化

最後に、7段目のコラムに、当初の"気分"はどのように変化したかを書きます。気分は改善しなくても、これからの対応策や行動プランを思いつければ成功です。

気分を選択してください:

程度を選択してください:

感情の度合:

入力結果

状況
気分
自動思考(ホットな思考に○)(確信度%)
根拠
反証
バランス思考・プラン
心の変化